LOT.411
color: CHARCOAL
size:40
肩幅 55cm
身幅 63cm
着丈 104cm
袖丈 59cm
material: paper yarn54%,linen46%
着用モデル 173cm 55kg(size:40着用)
ニューディール政策による急な需要に対して、CCC(Civilian Conservation Corps)には陸軍が抱えていたサープラスの衣類が支給されることもあった。このレインコートもそのひとつである。このレインコートは、陸軍騎兵隊が着用していたポンチョから派生して1918年に生まれたデザインである。当時の最先端の防水技術はゴム引きの仕様であった。現代の防水生地としてはゴアテックスなどが挙げられるが、蒸れを防ぐための脇下のベンチレーション等、現在のレインコートとほぼ変わらないディテールも見られる。第一次世界大戦後期の雨具として活躍したこのコートは、その後大恐慌下でも再び姿を現すことになった。当時は平織りの綿生地が使われていたが、T.Tはリネンと和紙の糸で織られた生地を採用した。日本では古くから紙に柿渋や油、漆などを塗ることで防水性・耐久性を高め、雨合羽の生地として使用されることもあった。100年前の西洋的な服を日本の技術で甦らせるというT.Tの根幹的なアプローチの実践として、和紙を含む生地に柿渋染めを施すというアイデアに繋がり、結果としてこのコートが生まれた。古来から生地の耐久性を高めるために塗られていた柿渋でガーメントダイし、年輪に見立てた墨流し模様を水面から1点ずつ写しとった。墨流しは平安時代の遊びに由来し、元々は水面の墨を和紙などに写し取る技法である。円の中心に少しずつ時間をかけてインクを垂らすことにより、ゆっくりと年輪のような不規則な輪の同心円が水面に形成される。コートを1枚ずつその水面に浮かばせ、同心円を写しとったアイテムである。微妙な風の動きなどで同じ模様は二度と現れない。最後のひと手間を自然に委ねることによって、人間の手ではコントロールできない自然の美と輪が形成される時間をも内包したデザインである。
【Taiga Takahashi】
過去の遺物を蘇らせることで、未来の考古物を発掘する。























